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鼠径ヘルニア(脱腸)の危険性とは?わかりやすく簡単に解説!

「太ももの付け根にふくらみがあり、鼠径ヘルニア(脱腸)の初期症状がある。でも痛みもないし、ふくらみを押せば元に戻るので問題ないだろう。」

そのようにお考えではありませんか?

実は鼠経ヘルニアは放置しておくと、時に命に危険が及ぶことがあります。つまり鼠径ヘルニアは危険な病気ということです。

この記事では「鼠径ヘルニアの危険性」についてわかりやすくご紹介します。ぜひご参考ください。

鼠径ヘルニアとは

まず「鼠径ヘルニアとは何か」についてご紹介します。

鼠径ヘルニアとは一般的に「脱腸」と呼ばれ、本来はお腹の中にある腸の一部が太ももの付け根の部分「鼠径部」から飛び出てくる病気です。

この鼠径ヘルニアは小児から高齢者まで幅広く発症する病気です。小児の場合は先天的な要因がほとんどですが、成人の場合は加齢による筋肉の衰えが主な原因で40歳以上の男性で多く発症し、女性よりも男性に多い病気です。

男性の3人に1人は一生涯で一度は鼠径ヘルニアを発症する可能性があるとの研究報告があり、鼠経ヘルニアは男性にとって身近な病気です。

鼠径ヘルニアの危険性

鼠径ヘルニアの初期症状は鼠径部にできるふくらみです。男性の場合、陰嚢(いんのう)に症状が現れることもあります。

初期症状の内はふくらみを手で押したり横になったりすると、そのふくらみが引っ込むことがほとんどです。また鼠径ヘルニアの初期症状の段階では痛みをともなわないことも多く、その場合日常生活に支障をきたすこともありません。そのため「鼠径ヘルニアかもしれない」と患者さん自身が疑いを持ちながらも、そのまま放置しておくことが少なくありません。

ただし、この鼠径ヘルニアですが病気が進行していくと鼠径部のふくらみが次第に大きくなっていきます。その結果、当初は戻っていたふくらみが手で押しても戻らなくなり、痛みが生じるようになります。その状態でも病気を放置していると、さらに痛みが強くなり、歩くのも辛くなるなど日常生活に支障が生じます。

命に危険が及ぶ嵌頓(かんとん)

当初は戻っていたふくらみが手で押しても戻らなくなり、痛みが生じるなど鼠径ヘルニアの病気が進行すると、怖いのが嵌頓(かんとん)」という状態が発生することです。

嵌頓(かんとん)とは、筋肉のすき間から脱出した腸が戻らなくなる状態をさします。嵌頓状態になると腸は脱出口で締め付けられ、腸の血流が途絶えます。その結果、腸は腐って(壊死して)穴が開きます。この状態を腸管穿孔といいます。

その穴から腸の内容物が漏れ出し、腹腔内(お腹の中)に広がると、腹膜に炎症が起こり「腹膜炎」という病気を発症します。腹膜炎を発症すると緊急手術が必要になり、対応が遅れると命に危険が及びます。

嵌頓

鼠径ヘルニアを放置すると全ての方が「嵌頓」という危険な状態になるわけではありません。ただし、鼠径ヘルニアを放置すると「嵌頓」になる可能性があるということも事実です。

この嵌頓はいつ起こるかは分かりません。そのため嵌頓という危険な状態になる前に早期受診・早期治療が重要です。

鼠径ヘルニアの初期症状がある方は、医療機関を受診することをおすすめします。