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高血圧の薬ってどんなもの?降圧薬のいろいろ

減量や減塩、運動などの生活習慣の改善にもかかわらず高血圧が持続する場合、薬による治療を開始することになります。

薬を飲み始めると一生飲み続けないといけないのではないかと不安に思われる方もおられます。ですが、場合によっては体重減少や減塩、運動、禁酒などにより薬が不要になる方も多くいらっしゃいます。

今回は高血圧の薬、種類について解説していきたいと思います。

 

高血圧とは?

前回の記事でも紹介しましたが、もう一度高血圧がどんな病気かお話ししたいと思います。

血圧とは、血液が動脈を流れる際に血管の内側にかかる圧力のことです。
よく、血圧の「上」や「下」という言い方をしますが、上は心臓が収縮して血液を送り出したときの「収縮期血圧(最高血圧)」のことで、下は心臓が拡張したときの「拡張期血圧(最低血圧)」のことです。

収縮期血圧が140㎜Hg以上、拡張期血圧が90㎜Hg以上のとき、高血圧と診断されます。

 

成人における血圧値の分類

成人の血圧値は、以下のように分類されます。

収縮期血圧140mmHg以上、または拡張期血圧90mmHg以上の人は高血圧に該当されます。

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血圧を下げる薬、降圧薬

降圧薬を飲んでいただく時は原則として1日1回(通常は朝食後)、低用量から開始します。
副作用のことも考え、はじめは2週間後くらいに再診する場合が多いようです。
その時点で血圧が正常範囲内(診察室で140/90mmHg未満、家庭で135/85mmHg未満)であれば、次回からは1~2ヶ月毎に処方しながら経過を診させていただきます。

一方、お薬を2週間服用しても血圧が十分下がらない場合は、その薬の量を増やしたり、新しい薬を追加したりします。
多くの方は2~3種類の薬を併用することで、ある程度血圧がコントロールできてきます。

3種類程度のお薬を最大量服用しても血圧が十分に下がらない場合、何か特殊な原因で高血圧になっている恐れがあります。

比較的多い原因としては、原発性アルドステロン症、睡眠時無呼吸症候群、腎性高血圧などですが、なかなか血圧が下がらない場合、専門の病院を受診された方がいいかもしれません。

 

 

続いて、各種の降圧薬について説明します。

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カルシウム(Ca)拮抗薬

動脈の緊張をゆるめることにより血圧を低下させます。
副作用が少なく効果が安定しています。
腎臓病の方や高齢者にも使いやすく、第1選択薬として最もよく使用されます。
副作用として脈が速くなる、頭痛、ほてり、むくみ、便秘などがあります。
Ca拮抗薬はノルバスク、アムロジン(一般名アムロジピン)、アダラートCR(ニフェジピン)、アテレック(シルニジピン)、カルブロック(アゼルニジピン)、コニール(ベニジピン)など多くの薬があります。

アンジオテンシンⅡ(AⅡ)受容体拮抗薬(ARB)

ARBは降圧薬の中では比較的新しく開発された薬です。
アンジオテンシンというホルモンの働きを抑えることにより血圧を低下させます。
降圧効果はCa拮抗薬よりも少し弱いですが、糖尿病や腎臓病・心不全の方には特に有用性が高い薬です。
副作用は少ないですが、腎臓病の方では血液中のカリウム値が高くなることがあり、注意が必要です。
また妊婦や授乳中の方には投与が禁止となっています。
ARBにはアジルバ(一般名アジルサルタン)、ブロプレス(カンデサルタン)、ディオバン(バルサルタン)、オルメテック(オルメサルタン)、ミカルディス(テルミサルタン)、アバプロ(イルベサルタン)など多くの薬があります。

アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬

ACE阻害薬は、ARBと同様にアンギオテンシンというホルモンの働きを抑えることにより血圧を低下させます。
心筋梗塞・心不全・糖尿病・腎臓病の方などに特に有用です。
特徴的な副作用として咳がありますが、高齢者では咳をすることで肺炎の予防になると言われています。
また血液中のクレアチニンやカリウムが上昇することがあり、定期的な血液検査が必要です。
妊婦や授乳中の方へ投与は禁止となっています。
ACE阻害薬にはタナトリル(一般名イミダプリル)、コバシル(ペリンドプリル)、レニベース(エナラプリル)などがあります。

利尿薬

利尿薬は腎臓から尿の排泄を増やすことにより血圧を低下させます。
特に高齢者や腎障害、糖尿病、むくみのある方などによく使われます。
副作用として血液中のナトリウムやカリウムの低下、血糖や尿酸値の増加があり、定期的な検査が必要です。
利尿薬の中で、カリウム保持性利尿薬と呼ばれるものは心不全や心筋梗塞後の高血圧に特に有用です。
副作用としてカリウム値の増加と、男性で乳房が大きくなる場合があります。
カリウム保持性利尿薬にはセララ(一般名エプレレノン)、アルダクトンA(スピロノラクトン)があります。

β(ベータ)遮断薬

β遮断薬は交感神経の働きを抑えることにより血圧を低下させます。
脈の速い方・心不全・心筋梗塞後・甲状腺機能亢進症(バセドウ病)の方などに特に有用です。
副作用として、脈が遅くなる、気管支喘息などがあります。
β遮断薬にはアーチスト(カルベジロール)、メインテート(ビソプロロール)、テノーミン(アテノロール)などがあります。

 

降圧薬を飲むことで、人によっては血圧が下がりすぎてふらつきなどが生じることがあります。

またどの薬にもあることですが、アレルギーでじんま疹や湿疹が出ることもあります。
薬を飲んで気になることがあれば、一時服用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。

 

自己判断で薬の服用をやめないこと

薬は指示どおりの服用を心掛けてください。
例えば家庭血圧の結果から自己判断で飲んだり飲まなかったりするのは、血圧コントロールを乱し危険です(はね返り現象により血圧が急に高くなることがあります)。
薬の飲み方については、必ず主治医に相談してその指示に従ってください。
なお、薬を飲んだあとにめまい・ふらつきなどの異常を感じたり、発疹・かゆみなどが現れたら、どんなことでも構わないので、主治医に伝えてください。

一度高血圧になった人は、もともと血圧が高くなりやすい体質ですから、しばらく薬を中止していると、再び高くなることが多いです。
たとえ今、薬を飲まずに血圧をコントロールできているとしても、血圧の変化を見逃さず合併症を予防・管理するために、定期的な通院を欠かさないようにしましょう。

 

まとめ

今回は高血圧の薬、降圧薬について解説しました。

薬を服用する際は、決して自己判断はせず、主治医に相談するようにしましょう。