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糖尿病合併症|大血管障害

  • 2020年11月10日
  • 2020年11月19日
  • 糖尿病

糖尿病が進行すると恐いのは合併症です。

糖尿病は自覚症状がないため、いつの間にか症状が進行し手遅れになると失明、人工透析、足の切断などの重大な障害を引き起こしてしまいます。

自覚症状が出た時には、すでに症状が悪化しているか、合併症を起こしている可能性が疑われます。

定期的に検査を行い、正しく病態を評価し、適切な治療を継続することが重要です。

 

今回は「糖尿病の合併症、大血管障害」について解説していきたいと思います。

 

糖尿病について

糖尿病とは、血糖を下げるインスリンのはたらきが不十分でないため、血糖値が高くなる病気です。
放置していると、いろいろな臓器に合併症が起こるリスクが高まります。

食事をすると血糖値が上がります。

上がった血糖値をさげてくれるのがインスリンというホルモンです。

糖尿病とは、このインスリンによる血糖を調節する仕組みがうまく働かなくなり、高血糖になってしまう病気です。

 

糖尿病の診断基準について

初回の検査で以下の項目を検査します。

1.空腹時血糖値126mg/dl以上
2.75gブドウ糖負荷試験で2時間血糖値200mg/dl以上
3.随時血糖値200mg/dl以上
4.HbA1c 6.5%以上

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別日に再検査をして再び1~4のいずれかに該当すれば、糖尿病と診断されます。

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糖尿病による大血管障害

糖尿病と診断される前から食後高血糖が起こり、動脈硬化を発症・進展させていることがわかっています。

この動脈硬化が脳の血管で進展すると脳梗塞に、心臓に栄養を送る冠動脈で進展すると狭心症や心筋梗塞に、足の血管で進展すると閉塞性動脈硬化症になります。

 

糖尿病による大血管障害の特徴

糖尿病患者は、糖尿病がない場合に比べて2~4倍脳梗塞が多く、また若い年代で発症することがわかっています。

 

心臓

神経障害などを伴うため無痛性の心筋梗塞が多くみられます。

最近日本人の発症頻度の上昇が問題となっています。

 

閉塞性動脈硬化症は、健康な人に比べて3倍多く発症します。

 

糖尿病の治療方法

糖尿病と診断される前段階、食後高血糖が現れている時期から食事療法や運動療法を開始すると動脈硬化の進展を防ぐ効果があります。

また、動脈硬化の進展予防には、糖尿病の治療だけでは不十分とされ、血圧やコレステロールに関しても、しっかりとコントロールすることが必要になってきます。

このため糖尿病患者は、狭心症や心筋梗塞、脳血管障害を発症していなくても、発症した場合と同じように治療することになります。

動脈硬化の進展を防ぐ意味で血圧は130/80 mmHg未満、血清脂質はLDL-コレステロール値120mg/dL未満(心筋梗塞を起こした人では100mg/dL未満)、と正常な人の上限値よりも厳しいコントロール目標値が設定されています。

薬物療法においても、食後高血糖を改善するような薬の選択と厳格な血糖コントロールが動脈硬化の進展を防ぐ上で重要です。

 

まとめ

このように糖尿病は、放置しておくと大変恐ろしい合併症が出てくる病気ですが、食事や運動、薬剤などの助けによって、その症状をコントロールすることができ、健康な人と同様の生活を送ることができます。

まずは糖尿病を正しく理解し、糖尿病を予防することが大切です。

 

今回は「糖尿病の合併症、大血管障害」について解説しました。

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