食事療法は糖尿病治療の基本です。
しっかり食事療法を行うと、薬を使わずに血糖をコントロールできる人も少なくありません。
自分にいちばん適切な食事の量(エネルギー摂取量)を知り、栄養のバランスを考えた食事を規則正しくとりましょう。
そこで食品交換表の活用をおすすめします。
今回は「食品交換表」について解説していきたいと思います。
糖尿病について
糖尿病とは、血糖を下げるインスリンのはたらきが不十分でないため、血糖値が高くなる病気です。
放置していると、いろいろな臓器に合併症が起こるリスクが高まります。
食事をすると血糖値が上がります。
上がった血糖値をさげてくれるのがインスリンというホルモンです。
糖尿病とは、このインスリンによる血糖を調節する仕組みがうまく働かなくなり、高血糖になってしまう病気です。
糖尿病の診断基準について
初回の検査で以下の項目を検査します。
2.75gブドウ糖負荷試験で2時間血糖値200mg/dl以上
3.随時血糖値200mg/dl以上
4.HbA1c 6.5%以上
別日に再検査をして再び1~4のいずれかに該当すれば、糖尿病と診断されます。
適正エネルギーを知ろう!
糖尿病の治療について食事療法は不可欠です。
まずは自分の適正なエネルギー量を知ることからはじめましょう。
摂取エネルギー量の目安=①標準体重×②身体活動量
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標準体重(㎏)=身長(m)×身長(m)×22
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身体活動量(kcal/kg 標準体重)=25~30 軽労作(デスクワークが多い職業など)30~35 普通の労作(立ち仕事が多い職業など)35~ 重い労作(力仕事が多い職業など)
食品交換表を活用しよう!
日本糖尿病学会が作成した「糖尿病食事療法のための食品交換表」を活用しましょう。
食品交換表では主に含まれる栄養素によって食品を6グループに分類し、80kcalを1単位として、相当する食品の量がグラムで表示されています。
食品の栄養素とそのエネルギー量を学びましょう。
注意事項
・薄味を心がけ、食塩の摂取を控えましょう。(1日10g以内、高血圧並びに顕性腎症以降の腎症の合併を伴う場合1日6g未満)
・アルコールはほどほどに。(缶ビール350mL1本)
・肝疾患や重い合併症などを発症している場合は禁酒。
1日の決められたエネルギー摂取量を超えないようにしましょう。
肥満傾向の人は特に炭水化物の摂りすぎに注意しましょう。
まとめ
食事療法は、自分の適正エネルギー量を知り、その範囲で栄養バランスを考えてさまざまな食品をまんべんなく摂ることが大切です。
食事を抜いたり、まとめ食いしたりはせず、朝食、昼食、夕食の3回ゆっくりよくかんで、腹八分目で食べるように心がけましょう。
今回は「食品交換表」について解説しました。