糖尿病が進行すると恐いのは合併症です。
糖尿病は自覚症状がないため、いつの間にか症状が進行し手遅れになると失明、人工透析、足の切断などの重大な障害を引き起こしてしまいます。
自覚症状が出た時には、すでに症状が悪化しているか、合併症を起こしている可能性が疑われます。
定期的に検査を行い、正しく病態を評価し、適切な治療を継続することが重要です。
今回は「糖尿病の3大合併症、細血管障害」について解説していきたいと思います。
糖尿病について
糖尿病とは、血糖を下げるインスリンのはたらきが不十分でないため、血糖値が高くなる病気です。
放置していると、いろいろな臓器に合併症が起こるリスクが高まります。
食事をすると血糖値が上がります。
上がった血糖値をさげてくれるのがインスリンというホルモンです。
糖尿病とは、このインスリンによる血糖を調節する仕組みがうまく働かなくなり、高血糖になってしまう病気です。
糖尿病の診断基準について
初回の検査で以下の項目を検査します。
2.75gブドウ糖負荷試験で2時間血糖値200mg/dl以上
3.随時血糖値200mg/dl以上
4.HbA1c 6.5%以上
別日に再検査をして再び1~4のいずれかに該当すれば、糖尿病と診断されます。
糖尿病の3大合併症とは
・糖尿病性腎症
・糖尿病性神経障害
上記を糖尿病の3大合併症と呼びます。
糖尿病に特有の合併症で、高血糖を治療せずに放置していると、糖尿病発症時から約10年でこれらの合併症が出てくると言われています。
これらはいずれも細小血管障害であり、糖尿病発症後10年前後の経過を経て、出現すると考えられています。
まとめ
このように糖尿病は、放置しておくと大変恐ろしい合併症が出てくる病気ですが、食事や運動、薬剤などの助けによって、その症状をコントロールすることができ、健康な人と同様の生活を送ることができます。
まずは糖尿病を正しく理解し、糖尿病を予防することが大切です。
今回は「糖尿病の3大合併症、細血管障害」について解説しました。